腰椎終板炎は、朝起きたときに腰の痛みが強く、日中になると痛みが軽減することがある状態です。腰が抜けるような感じや、腰の不安定感を感じる方もいます。
腰椎終板の変化はMRIで確認されることがあり、特に「Modic変化」と呼ばれるMRI上の所見と腰痛との関連について、現在も研究が進められています。

終板とは、椎体と椎間板の接する部分にある組織です。この部分には、椎間板や椎体への負担などによってさまざまな変化が起こることがあり、MRIでは「Modic変化」と呼ばれる所見として確認されることがあります。
こうした終板周辺の変化は腰痛との関連が報告されていますが、MRIで変化が見られたからといって、それだけで腰痛の原因をすべて説明できるわけではありません。
腰椎終板炎は鑑別診断が難しい場合もあるため、症状だけで判断せず、必要に応じて医療機関で画像検査などを受けることが重要です。
腰椎終板炎の治療
まずは痛みを避ける動作や姿勢を見直すことが必要です。痛みが強い場合には、医療機関で症状や画像所見などを確認したうえで、必要に応じて鎮痛薬などによる治療が行われます。
症状が長く続く場合や、痛みが強く日常生活に支障がある場合には、整形外科などの医療機関に相談することをおすすめします。
腰椎終板炎の運動療法
症状や痛みの程度を確認しながら、体幹を安定させる運動を取り入れることがあります。その一つとして、腹横筋を意識したトレーニングをご紹介します。

腹横筋はお腹をぐるっと取り巻き、体幹の安定に関わる筋肉です。呼吸に合わせて腹部を適度に引き締めることで腹横筋を意識しやすくなりますので、下記のトレーニングを行っていきましょう。

①両足を腰幅に開き、膝を曲げお腹に手を置きます。
②鼻から息を吸い、お腹を膨らませます。
③口から息を5秒間吐きながら、へそをお腹に引きこむように凹ませていきます。痛みが出たり、腰に負担を感じたりする場合は、無理に続けないでください。
痛みが強くならない範囲で、ゆっくり呼吸をしながら行ってみましょう。
腰椎終板炎で気をつけたいこと
腰椎終板炎は、腰の痛みがあるからといって、必ずしも原因を一つに決められるものではありません。腰の痛みには、筋肉や椎間板、椎間関節など、さまざまな要素が関係することがあります。
「腰が痛いから腰だけが悪い」と決めつけず、痛みが出る動作や姿勢、日常生活での身体の使い方も確認することが大切です。
腰椎終板炎で医療機関への相談をおすすめするケース
腰の痛みが強い場合、痛みが長く続いている場合、日常生活に支障が出ている場合には、整形外科などの医療機関に相談しましょう。
特に、発熱を伴う腰痛、急激に悪化する強い痛み、足のしびれや力が入りにくいなどの神経症状がある場合には、自己判断で運動を続けず、早めに医療機関を受診することが大切です。

参考文献
- Wen J, Kou M, Abed I, et al.
Modic changes and their role in vertebrogenic back pain.
Skeletal Radiology. 2026;55:249-261.
(腰椎の終板変化である「Modic変化」と、椎体終板由来の腰痛についてまとめたレビュー論文) - Hopayian K, Raslan E, Soliman S.
The association of Modic changes and chronic low back pain: A systematic review.
Journal of Orthopaedics. 2023;35:99-106.
(Modic変化と慢性腰痛との関連について検討したシステマティックレビュー) - Herlin C, Kjaer P, Espeland A, et al.
Modic changes—Their associations with low back pain and activity limitation: A systematic literature review and meta-analysis.
PLoS ONE. 2018;13(8):e0200677.
(Modic変化と腰痛・日常生活への影響との関連を調べたシステマティックレビュー・メタ解析)
