毎年この時期になると、患者さんとの会話で必ずと言っていいほど出てくる話題があります。「先生、今年の暑さは異常ですね…」ええ、私もそう思います(笑)。朝、家を出た瞬間に「今日はもう帰りたい」と思う日もあります。
でも、実は暑さにビックリしているのは私たちだけではありません。身体の中でも、こんな声が聞こえてきそうです。「ちょっと待ってください!昨日まで過ごしやすかったですよね!?急に真夏って聞いてません!」
そう、人間の身体は急な変化があまり得意ではありません。だから夏には、「暑熱順化(しょねつじゅんか)」という準備期間が必要になるんです。
暑熱順化って難しそうな言葉ですが…
名前は難しそうですが、意味はとてもシンプルです。「身体が暑さに慣れること」これだけです。私たちの身体は本当によくできています。暑い日が続くと「これは今年も暑そうだな」と身体が判断して、以下のような働きをします。
✔ 汗を早く出せるにする
✔ 体温を上げすぎないように調整
✔ 心臓の負担を減らす
まるで裏方スタッフが大急ぎで夏支度を始めてくれるんです。普段は意識しませんが、身体は24時間365日、文句も言わずに働いてくれています。本当に頭が下がります。
「暑いから動かない」は、身体からすると少し困ります
暑い日は「今日は家から一歩も出ません!」そんな日があってももちろん大丈夫です。私にもあります(笑)。でも、それが何日も続くと、身体は暑さを経験する機会がありません。
すると…身体は「まだ春かな?」なんて勘違いしたまま。そして急に炎天下へ出ると、「えっ!?今日は本番だったんですか!?」と大慌てになります。これが熱中症の原因の一つです。
実は、特別な運動はいりません。
運動が苦手という方もご安心してください。ジムに行く必要もありません。下図のような行動でもよいのです。

これだけでも身体は、「なるほど。今年も夏が始まったね」とちゃんと学習してくれます。人間の身体って、本当に賢いんです。
汗は”敵”ではなく、最高の相棒です。
患者さんから「先生、汗をかくのが嫌なんです」というお話を聞くことがあります。その気持ち、よく分かります。でも実は汗は、身体専属のエアコン。電気代のいらないエアコンです。
暑熱順化が進むと、この天然エアコンの性能もアップします。より早く、より効率的に、身体を冷やしてくれるようになるのです。汗をかいた日は「今日も働いてくれてありがとう」そんな気持ちで、水分をしっかり補給してあげてくださいね。
【豆知識】身体は意外と”忘れっぽい”
せっかく暑熱順化が進んでも、涼しい部屋で何週間も過ごしていると…身体は「もう夏は終わったのかな?」と勘違いします。そして、せっかく覚えた暑さへの対応を少しずつ忘れてしまいます。
まるで学生時代、テストが終わった翌日に勉強した内容を忘れてしまう私のようです(笑)。だから暑熱順化は、一度頑張って終わりではありません。少しずつ続けることが、一番の近道です。
最後に
接骨院では肩こりや腰痛のご相談をいただくことが多いのですが、お話を伺っていると、「最近まったく歩いていない」「暑いから外へ出なくなった」という方が少なくありません。
身体は動かさないと、筋肉だけでなく暑さへの強さも少しずつ落ちてしまいます。だからこそ、この夏は無理のない範囲で身体を動かしてみませんか?毎日の散歩でも、ストレッチでも、お風呂でも構いません。
その小さな積み重ねが、熱中症予防だけでなく、肩こりや腰痛の予防、体力づくりにもつながります。今年の夏も、暑さと上手に付き合いながら元気に過ごしましょう。
困ったことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。若林接骨院は、身体のことなら何でも相談できる「町のかかりつけ」でありたいと思っています。
