急に立ち上がるとフラッとする…それは「起立性低血圧」かもしれません

立ち眩みが起こり血圧を測る女性

朝、布団から勢いよく起き上がった時や、長時間座った後に立ち上がった瞬間、「クラッとした」「目の前が真っ暗になった」「一瞬意識が遠のいた感じがした」そんな経験はありませんか?

このような症状は起立性低血圧と呼ばれる状態かもしれません。特に高齢者や成長期の子ども・学生に多く見られ、学校の朝礼中に倒れてしまったり、夜中にトイレへ行こうとして転倒してしまったりする原因にもなります。

今回は起立性低血圧の原因や対策について詳しくお話しします。

私たちはなぜ立っていられるのか?

普段あまり意識しませんが、人間が立っている時には常に重力による負担があります。立ち上がると血液は重力によって下半身へ集まりやすくなります。すると心臓へ戻る血液量が減少し、その結果、心臓から脳へ送られる血液量も一時的に少なくなります。

もし何の調整機能もなければ、私たちは立ち上がるたびに脳への血流が不足し、倒れてしまうでしょう。しかし健康な人では、自律神経が瞬時に働いて血管を収縮させたり心拍数を増やしたりすることで血圧を維持し、脳への血流を確保しています。

起立性低血圧はなぜ起こるの?

起立性低血圧は、この自律神経による血圧調整がうまく機能しないことで起こります。立ち上がった時に十分な血圧が保てず、脳への血流が不足することで様々な症状が現れます。

主な症状

  • めまい
  • 立ちくらみ
  • ふらつき
  • 動悸
  • 頭がボーッとする
  • 目の前が暗くなる
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 失神

特に高齢者では転倒による骨折の原因になることもあるため注意が必要です。

起立性低血圧になりやすい人

起立性低血圧になりやすい人の画像

①高齢者

加齢とともに自律神経の働きが低下しやすくなります。さらに高血圧の薬や前立腺肥大の薬などを服用している場合、血圧が下がりやすくなることがあります。

②思春期の子どもや学生

成長期には自律神経の働きが不安定になりやすく、朝起きられない、朝礼で倒れる、午前中に体調が悪いなどの症状が現れることがあります。

③糖尿病のある方

糖尿病が長期間続くと神経障害が起こり、自律神経の機能が低下する場合があります。

④水分不足の方

発熱や下痢、過度な発汗などで体内の水分が不足すると血液量が減少し、起立性低血圧を起こしやすくなります。

めまいとの違いは?

患者さんから「めまいがするんですが耳が悪いのでしょうか?」という相談を受けることがあります。実は、めまいにはいくつか種類があります。

①グルグル回るめまい

耳の奥にある三半規管や前庭の異常が関係することが多いです。

②フワフワするめまい

脳の血流不足や自律神経の乱れが関係することがあります。

③立ち上がった瞬間だけ起こるめまい

起立性低血圧の可能性があります。めまいの原因は耳だけとは限りません。症状の現れ方を詳しく確認することが重要です。

日常生活でできる予防法

1⃣急に起き上がらない

朝起きる時は

①まず横向きになる
②ゆっくり座る
③数秒待ってから立つ

という順番を意識しましょう。

2⃣水分をしっかり摂る

脱水は起立性低血圧を悪化させます。特に夏場や運動後は意識的な水分補給が大切です。

3⃣規則正しい生活

睡眠不足やストレスは自律神経のバランスを崩します。十分な睡眠と規則正しい生活習慣を心がけましょう。

4⃣適度な運動

ウォーキングや軽い筋力トレーニングは血液循環を改善し、自律神経の働きを整える効果が期待できます。

5⃣弾性ストッキングの活用

下肢に血液が溜まるのを防ぎ、立ち上がった際の血圧低下を軽減することがあります。


医療機関での治療

起立性低血圧の治療では、まず原因を調べることが重要です。

  • 貧血
  • 糖尿病
  • 心疾患
  • 脱水
  • 出血
  • 薬の副作用

などが隠れていることもあります。原因が見つかれば、その治療を優先します。また症状が強い場合には、

  • 血液量を増やす薬
  • 血圧を上昇させる薬

などが処方されることもあります。

富山市で立ちくらみやめまいにお悩みの方へ

立ちくらみやふらつきは、耳の病気だけでなく、自律神経の乱れや血液循環の低下、運動不足などが関係している場合があります。

・朝起きる時にフラつく
・立ち上がると目の前が暗くなる
・最近転びそうになることが増えた

そんな症状でお悩みの方は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。身体の状態を確認しながら、日常生活で気を付けるポイントや運動方法についてもお伝えいたします。

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